四か月ぶりの母との再会で思ったこと

 1/13に台湾の冬休みが始まりました。(冬休み1/13-2/19。春休みはなし)台湾は1/1のお正月より2月頭の旧正月を祝うので、冬休みの時期も少し後ろにずれます。そんなわけで、年を越した最初の週から期末テストに追われ、人生で一番勉強をしたお正月を過ごしながら絶叫しそうになっていた生活からやっと解放された私は、何もしていなくてもにやけてしまうほど幸せを感じていました。嬉しいことに心躍るイベントはまだまだ続いて、なんと1/13-1/16に母が母の友達と共に台を訪れてきてくれることになりました。

 久しぶりの母との再会はすごく楽しみで、前日は胸の高まりで興奮して全然寝付けなかったです。親の元を離れてからまだたった四か月と少ししか経っていなくて、たいした成長もしていないだろうに、少しでも成長した自分を見せてお母さんに褒められたいという子供のような気持ちがわいてきました。

 寮で生活をしていると、当然周りは友達だけで自分のことは全て自分でやることになります。友達と夜遅くに夜食を食べてみたり、夜更かしして一緒に映画をみたり、家ではやめなさいと止められることをできる自由な生活は楽しいです。ある程度寮の生活にも慣れてきて、たった四か月しか経っていないけどすでに自立した大人になったような気持ちでいました。

 しかし、実際母に会えるということになると、褒められたい、甘えたい、といった気持ちがどんどん湧いてきたので自分でも少し驚きました。どうやらいつになっても親の前では子供でいたいという自分がいることに変わりはないようです。

 そしていよいよ対面の時、私はホテルのロビーで母の到着を待っていました。ずーっとエントランスのほうを見ていると、ついに母が友達とチェックインをしている姿を見つけました。すぐに私は走って行って、恥ずかしさと緊張を感じながらとんとんと母の肩をたたきました。実は私は二日前ぐらい前から「母は私を見て何を言うんだろう」とずっと不安に思っていたので、母がこちらを向いたときしっかり目を合わせることができませんでした。

 というのも、私は母との再会は小学校の頃の遠足よりもドキドキする本当に楽しみな出来事で、強いて言えばディズニーランドに行く前日と同じくらいはソワソワしていたんです。だから、もし母が私を見て「なんか小汚くなった?」とか「なんか太った?」などなど言ったもんなら私のディズニーランド級の期待は一気にしぼんでなくなってしまいます。それがすごく怖かったんです。ディズニーランドに行く予定だったのに、大雨で行けなくなったらめちゃくちゃ落ち込みます。もう最初から何もなかったほうがよかったんじゃないか、みたいな。だから私はすごく興奮していた半面、母と会うことが少し不安だった。期待が大きすぎる分、どうしても母にも期待しないではいられなかったんです。

 でも、母の反応はもっと純粋でまっすぐでした。母は私を見て、その後もずーっと見て、「会えたよー」と言って顔をクシャっとして笑い、その後もそのままずーっと私を見つめていました。ただただ「会う」時間を噛みしめていた母を見て、誰かと一緒にいれることってすごく幸せなんだなと心から思いました。

 台湾に来たばかりの時は、ほんとうにずーっと孤独に耐えることに必死でした。四か月たった今はホームシックになることもなくなって、割と孤独でいることも平気です。孤独であろうが何だろうが、とりあえず日々やることは大差ないんです。ただ、母といるほうが一秒一秒がちょぴっとあったかい。心の中の言葉を共有できるとその時間が温かくなります。だから、人と一緒に過ごせる時間はこれからもっともっと大事にしていきたいなと思った母との再会でした。母との出会いに限らず、台湾での新しい出会いでもその一つ一つを大事にして、ほんのり温かい時間を過ごしていきたいです。